「そらどまの家」が明日の住宅建築を形づくる

OM solar houseの実験住宅「丸谷博男の自邸」が誕生して46年になります。
そして、OM solar houseの欠点だった二点「冬の風邪の原因=乾燥と、24h熱交換換気ができていなかった=空気汚染」。このニ点を解決して誕生した「soradomaの家」は、さらに進化して「輻射冷暖房+地熱と天空放射熱を活用したsoradoma換気」へと進化し続 けてきました。
高機密高断熱が言われて久しくなりましたが、今だに「放射熱・気化熱・蓄熱・地熱・調湿の利用、と共に空気暖冷房が作り出す健康被害」の解決が実現できていません。今回あらあためて初心に帰り、基本原則を身につける集中学習を企画しました。
東京都町田市にある「古民家を形だけではなく空気・温熱環境も快適にする」モデルハウスでの体験も実現ましたので奮ってご参加ください。今年東京で開催された日本建築学会でその快適さを報告した建物です。


全国大会短期集中講座内容

第一講座 プロローグ〜sustainable-houseの始まりと今

竪穴住居から始まった日本人の住居の歴史、それは自然との共生の歴史でした。「少しでも快適に、でも雨風地震火事という天災と獣害・人害、徒党を組むようになり人間同士の殺戮・権力闘争・強奪など、さまざまなドラマを綴ってきた人類の歴史、その一方で生産・生業・家族の安全と健康のためにさまざまな工夫を重ねてきた歴史もありました。現代という時代を、改めて外観し、根本を見つめる心を取り戻しましょう。「何が大切か」「われわれ建築人は何をすべきか」


第二講座 OM solar house の実験住宅からsoradomaの家へ

OMソーラーの開発は、1973年12月第一次石油危機は、1978年10月の石油産業労働者によるストライキに端を発したイランの政変により、同国の原油生産と輸出が大幅に減少した。特に12月以降、約450万バレル/日であった輸出が全面的に停止され、世界の石油需給に深刻な影響を与えることになった第二次石油危機、これらを背景に自然エネルギーへのエネルギー転換が社会的な課題となったことが背景だった。多くの建築関連企業が取り組んだ。しかし、その後の経済成長によりほとんどの企業がその分野への投資は最小限へとしていった。そのような時に芸大の奥村研究室では、実施計画を進め、初めて誕生したのが「大泉学園の家」(丸谷博男が同居する両親が新築した住宅)だった。
・屋根裏換気空気を排出することなく暖房として利用する。
・夏は、その空気を排出して熱負荷を減らす、またその空気からお湯を作る。
・吉村順三時代から取り組んできた空気床暖房を実現する。
・昼の集熱と夜の床暖房利用のために蓄熱のシステムを構築する。
以上の構想で取り組みました。
10年の改修を取り組んだ後、全国に普及し現在では数万件のOMの家が誕生しています。
しかし、冬空気で暖房するとただでさえ乾燥している空気がさらに乾燥する、これが根本的な課題でした。
そして時が経ち、2011.3.11を迎えることになります。すでにその前夜から、次世代のシステムを考え始めていました。3.11はそれを後押ししてくれたのです。
そこから「そらどまの家」の開発が急速に進んだのです。開発のテーマは以下です。
・室内空気の乾燥を阻止するために、床からの吹き出し空気は室温以下にする。とのため屋根のガラスは必要なくなる。景観上も耐久性も良好化できる。
・床下蓄熱を地熱の利用を考え土間コンクリートだけではなく大地と一体化する。
・空気暖冷房ではなく、空気を利用しない輻射冷暖房を検討する。
・調湿が最も重要と考え室内の調湿力を強力化する。


第三講座 通気・透湿・調湿・遮熱・気化熱の各種建材の性能と役割、断面設計

いよいよ「そらどまの家」の使用を解説します。一つ一つに考え方があり、現状の多くの現場での「間違い」を是正しています。しっかりと理解を深めてください。


第四講座 古民家改修を根本的に見直す、限りないSDGs的を実践した浮輪寮の結果

それは 重ねてきた時を敬う時間、それは 森の響きが聞こえる空間、それは 職人達の手を感じる心間・・・に全てが表現されている改修方法。
・耐震液状化性能・・耐震等級3は十分過ぎる、それより地盤対策、免震が欠かせない
・断熱遮熱性能・・・次世代省エネルギー基準は断熱気密だけ、遮熱、気化熱も重要
・高齢社会対応・・・家族だけではなく地域ネットワークと優しいコミュニティが欠かせない
・健康空気性能・・・呼吸する壁・自然エネルギー活用熱交換換気・調湿・空気質の最適化
・豊かな暮らしの実現・・耐久美観で長持する素材とデザイン、風土に根付いた生活文化
なんといっても重要だった「換気力」。真夏の外気温35℃の最中、室温は30℃、床下土間温度は25℃、だから冷房の必要はない。この状態を換気システムだけで作り上げることができることを実証した。


第五講座 soradomaの家、その完成形と次世代への課題

これまでの四講座を一つの家に凝縮する。そこにはさまざまな建築課題が存在する。コストも重要な要素であり、現実的な姿を結実しなければならない。これまでの10年間の実績から結実点を明らかにする。


第六講座 東京都奥多摩の木と山の暮らし「映画・森のめぐみ」

国産木材の活用は、日本の経済と環境改善への重要な課題。そこに暮らしという山に生きる文化を重ね合わせ、全人間的に取り組む“心”を描き出す。
映画「森のめぐみー東京の森・奥多摩」をご覧いただきます。


第七講座 能登半島地震から学ぶ現場の知恵と発想

令和6年3月6日、7日に現地調査に行って参りました。地盤の崩壊・隆起・沈降、そして建築の崩壊。その光景はテレビの報道では全く想像できない酷いものでした。 多くの崩壊した民家、寺社、店舗、人々の暮らしは平和なものから非常事態となりました。我々建築に携わる職人、技術者にとっても非日常の出来事ですが、日常への多くのメッセージを被災現場から受け取ることができます。
・土地の歴史を知ること。なんでもない景色に地殻変動の歴史が隠されている・
・地盤調査はSWSが普及しているが、調査データーと評価を鵜呑みにしていないか、周辺地層の資料も併せて評価しているのか?
・余震が続く中で劣化している構造体と工法の課題、筋交・構造面材と躯体との関係
・建物は、建主の一生をかけた財産である。それを守るのが建築人の責任。大地震の中でも無傷の建築が散見されている。古建築も現代建築も。新耐震だから大丈夫とは一概に言えない。そして、以前から提言している室内環境の「悪化」(調湿、気化熱作用による外部負荷の緩和、そして長寿命の価値)


第八講座 YouTubeを全面的に使って工務店の未来を開く

集客で困っている工務店・設計事務所の皆さんに、的確な集客アドバイスができるようお話いたします。
・大手ハウスメーカーよりも魅力的な資産価値のある家づくり
・なぜ日本の住宅寿命は短いのか
・住宅寿命を長くするにはどのようにするべきか
・業界を変えるには何をするべきか
・プロ施主を育てる、増やす
・YouTubeの活用
・出版業界からも注目を浴びる


第九講座 小さい家って実は凄いんだ

建設工事費の高騰により新しい小さな家像が求められるこれからの時代、あきらめて小さくではなく、より良い住まいへの一歩としてのコンパクトな生活の在り方を、近作および現在進行中のプロジェクトを中心にお話しできればと考えています。


第十講座 マーケティング 新築受注減と集客方法の転換点

新築受注減の実際の状況を統計データを元に集計し解説します。SNS集客方法の転換が起きています。従来のGoogle検索とSEOに依存した集客方法の変化について、最新のトレンド情報をお伝えします。


会場参加特典

会場参加者の特典として、費用に合計6,830円分の下記テキストが含まれます。
・「そらどまの家」 2012年 1,980円
・「新そらどまの家」 2016年 2,200円
・「そらどまの家」読本―ZIGZUG HOUSE 2017年 1,650円
・REFORM BOOK 2024年 1,000円
・一般社団法人エコハウス研究会季刊会報紙 講義に関連する号
※価格は実売価格になります。

2024年11月29日(金)・30日(土)全国大会 開催概要




日時

2024年11月29日(金)11:00〜19:30 (10:30受付開始)※ZOOM同時生配信
2024年11月30日(土)10:00〜17:00 (9:30受付開始)※ZOOM同時生配信

会場

東京都世田谷区立北沢タウンホール・北沢区民会館2階・第1集会室 及び第2集会室(11/29のみ)

住所

東京都世田谷区北沢2-8-18

地図

GoogleMAP >>

最寄り駅

小田急線 下北沢駅 東口 徒歩5分
京王井の頭線 下北沢駅 京王中央口 徒歩5分

タイム
スケジュール


2024年11月29日(金)
開始
終了
時間
内容
氏名(敬省略)
9:00
10:00
60分
準備

10:00
10:30
60分
受付

10:30
12:30
120分
第一講座 プロローグ sustainable-houseの始まりと今
丸谷博男
12:30
13:30
60分
昼食 

13:30
14:30
60分
第ニ講座 OM solar houseの実験住宅からsoradomaの家へ
丸谷博男
14:30
15:30
60分
健康素材・環境機器出展会社との交流・名刺交換、各社のプレゼン

15:30
16:30
60分
第三講座 通気・透湿・調湿・遮熱・気化熱の各種建材の性能と役割、断面設計
丸谷博男
16:30
17:00
30分
休憩

17:00
18:00
60分
第四講座 古民家改修・浮輪寮の計測結果から
工学院大学西川研究室
西川豊宏
18:00
18:15
15分
休憩

18:15
19:30
75分
第五講座 soradomaの家の完成形と次世代への課題
丸谷博男

19:30
20:00
30分
懇親会参加者は移動

20:00
22:00
120分
懇親会
会場未定

2024年11月30日(土)
開始
終了
時間
内容
氏名(敬省略)
9:00
9:30
30分
準備

9:30
10:00
30分
受付

10:00
11:00
60分
第六講座 東京都奥多摩の木と山の暮らし「映画・森のめぐみ」
脚本・丸谷博男
11:00
12:00
60分
第七講座 能登半島地震から学ぶ現場の知恵と発想
丸谷博男
12:00
13:00
60分
昼食

13:00
14:00
60分
第八講座 YouTubeを全面的に使って工務店の未来を開く
チャンネル登録17万人
平松明展
14:00
14:15
15分
休憩

14:15
15:30
75分
第九講座 小さい家って実は凄いんだ
日本大学芸術学部教授
若原一貴
15:30
16:00
30分
休憩

16:30
17:15
45分
第十講座 マーケティング 新築受注減と集客方法の転換点
磯貝左千夫
17:15
17:30
15分
未来宣言
丸谷博男

17:30
19:00
90分
座談会・会食参加希望者は、浮輪寮へ移動
小田急線で下北沢駅〜鶴川駅〜野津田車庫バス停〜徒歩15分
19:00
22:00
180分
座談会、会食
22:00
9:00
660分
宿泊

2024年12月1日(日)
開始
終了
時間
内容
氏名(敬省略)
9:00
12:00
180分
古民家改修の換気とその結果、2年間に渡る温熱効果等測定報告
丸谷博男

※内容は変更になる場合があります。

定員

各日50名 ※申込み締め切りは11月28日です。

参加費

2024年11月29日 全国大会(第1日目)15,000円(正会員※1・税込)※ZOOM視聴同額
2024年11月29日 全国大会(第1日目)20,000円(一般・税込)※ZOOM視聴同額
2024年11月29日 懇親会 7,000円(税込)
2024年11月30日 全国大会(第2日目)15,000円(正会員※1・税込)※ZOOM視聴同額
2024年11月30日 全国大会(第2日目)20,000円(一般・税込)※ZOOM視聴同額
2024年11月30日・12月1日 座談会・会食(浮輪寮) 6,000円(税込)
2024年11月30日 宿泊(浮輪寮) 6,000円(税込)


会場参加者の特典として、費用に合計6,830円分の下記テキストが含まれます。

参加費用は、11月28日までに、指定銀行口座にお振込みください。

指定銀行口座は、参加申込後に、自動返信メールにてご案内いたします。
※1
正会員とは一般社団法人エコハウス研究会の会員規約(2018年4月1日制定)に準拠し正式入会した会員のこと。
facebookのグループ会員は含まれません。

出展

出展は2024年11月29日のみです(11月30日は出展はありません)
1ブース:W180cm×D60cm×H70cmの会議テーブル1台
会員区分
1ブース ※1名分の参加費が含まれます。
追加参加費用
協賛企業
30,000円(税込33,000円)
@15,000円/人(税込)

荷物事前発送
荷物の事前発送はできません
荷物事後発送
荷物の事後発送もできません

主催

一般社団法人エコハウス研究会

備考

施設入館の際アルコール消毒をお願いします。
世田谷区が提供する公衆無線LAN「SEATAGAYA Free Wi-Fi」を利用できます。
館内禁煙です。屋上庭園で喫煙することができます。


参加申込みフォーム

(※1) 正会員とは一般社団法人エコハウス研究会の会員規約(2018年4月1日制定)に準拠し正式入会した会員のこと。facebookのグループ会員は含まれません。



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